PROJECT STORY
情報システム部 DX課の仕事
CUSPA営業本部は主にカスタマイズパーツ・モータースポーツパーツを取り扱っており、2021年には国内ラリーにスポット参加、2022年からは「D-SPORT Racing Team」を組織して「TOYOTA GAZOO Racing Rally Challenge」や「全日本ラリー選手権」に本格参戦しています。ラリーとは、サーキットではなく一般道を競技車両が1台ずつ出走するレースのことです。
参戦のきっかけはSPKが保有するダイハツ車カスタマイズブランド「D- SPORT」が、2002年の立ち上げから20周年を迎えたこと。この節目の年に「小さな軽自動車で果敢にモータースポーツに挑戦する姿を、多くの方に見ていただきたい」という思いを抱いたダイハツ工業株式会社を始めとした社内外のメンバーが集まりD-SPORT Racing Teamが発足しました。SPKはチームオーナーとしてその運営と共に、カスタマイズパーツのプロデュースや提供・改良といったコトづくり・モノづくりを担っています。
ラリーの参戦クラスは通常、車の排気量で分けられています。今のところ軽自動車クラスはないので、私たちは排気量の大きな“白ナンバーの小型車”たちと戦わねばなりません。スタート前から背負うハンデをいかに覆せるかが、私たちの戦い。
また、軽自動車の競技用パーツはまだ少なく、限られた中での調整が必要となります。特に安全面などから搭載が必須とされるロールゲージの調整には毎回手を焼いていました。基準を満たしながらより軽く、ドライバーのテクニックを邪魔しない空間をより広く確保するか。SPKの豊富な経験と商品知識を持つ社員たちが知恵を絞り、メカニックの方々が出走ギリギリまで調整してコースに送り出していました。その成果としてD-SPORTやDRSブランドで、商品開発へと繋がっています。数々の努力が実って、小型車よりもずっと速いタイムでゴールするレースも多いんですよ。
とはいえ実際に参戦してみると、限られた時間の中で各レースのレギュレーションに合わせて整備していくのが本当に大変!レーススケジュールもしっかりコントロールし、さらに皆様を興奮させるレースを展開していきたいと思います。
私たちがレースに参戦する一番の理由は、「軽自動車と車社会をもっと面白く、楽しくしたい」「モータースポーツの面白さを多くの人に届けたい」という夢があるから。レースでは、ドライバーを含めたチーム全員の「軽自動車の底力を見せたい」という熱い思いを車に乗せて走っています。またカスタマイズパーツ・モータースポーツパーツの自社ブランド等を数多く保有するCUSPA営業本部は、以前から自動車メディアにも様々な形で取り上げていただき、そのブランド達のパーツを指名買いしてくださる方も多くいます。レースの参戦は、そういった方々に「SPKは面白いことにチャレンジしている」とメッセージしたい狙いもありました。
ラリーは一般道で開催されるので、誰もが観戦できるスポーツですし、地域の活性化にも繋がっています。さらに私たちが「軽自動車」のコペンGRスポーツで参戦することで興味を持ち、レースに参戦してみようと考える方が増えれば、SPKの成長にも繋がると考えています。将来的には軽自動車での参加者が増え、独立した軽クラスができるくらいにレースが盛り上がってほしいですね。
自動車関連企業として、レースのスポンサーになること、レーシングチームを持つビジネス上な理由はもちろんあります。でも、レース中に聞こえてくる声援がただただ純粋に嬉しいのもまた事実。SNSでも「まさか軽自動車が出てくるなんて」と多くの反響をいただきますし、小さな体で一生懸命走る姿に心を打たれて多くの方が沿道から応援してくださいます。特に、D-SPORT コペンGRスポーツがやってくると子どもたちのテンションがものすごく上がるんです!毎回応援してくれる小さな女の子もいますね。幼いころに好きだったモノって特別なものでしょう?もし彼や彼女たちが大きくなって「車好き」になってくれたなら、それ以上に嬉しいことはないと思います。
2022年は世界のトップチームが集まるラリーの最高峰、WRCの日本開催(ラリージャパン)も予定されており、モータースポーツが注目される年になります。「D-SPORT Racing Team」はそのラリージャパンへの挑戦も目標の一つとしています。「世界最高峰ラリー選手権のWRCに小さな軽自動車で参戦、車社会をもっと面白く楽しくする!」を実現するため、日々を積み重ねています。これからもモータースポーツと車社会に対する私たちの夢を乗せて、レースを駆け抜けていきます。